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フレンチテイスト

こぱんだがぎゅうぎゅうになってしまって、のりまきみたいに転がっているので
スガワラ先生がアイスとか色々買ってきてくれました。
「こぱんだの食べたいものをいってごらん」って聞かれたので、
「こぱんだはふわふわのお好み焼が食べたいんだよ」って言ってみたら、
「ふわとろ・・・今日はもうお買い物行かないから、スガワラ山芋持ってないよ」
って言われました。

どうせならお買い物する前に聞いたらよかったのにって思っていたら、
マサ☆カドさんが
「でも小麦粉あるでしょ、キャベツあるでしょ、豚肉あるでしょ」ってごろごろしながら横から入ってきました。
「ふわふわにするんだったら、お豆腐と、ほらあれあるじゃん、あれ、あれ入れたらさ」って
もうちょっとで何か出て来そうで出て来なさそうな感じでした。

スガワラ先生をちらっと見たら、さささっと本を開いて、さささっと閉じて、
本なんて全然見てないって感じで「代わりのでふわふわになるかしら」って作りはじめました。

スガワラ先生がまぜまぜしてるところを見ていたら、何でだか牛乳を入れていました。
これはスガワラ先生のとっておきレシピがあるのかなと思っていたら、出来上がってきて、
何だかお好み焼じゃありませんでした。

「スガワラちゃん片栗粉入れなかったの?」って聞かれて、
「片栗粉・・・」って、あっれえ・・・って顔をして本の方をちらちら見ていたので、
知ってるふりして本も見ないで大丈夫ってふりして、でも本当はこそっと本を見て、
きっとチラ見するのが早すぎて他のレシピのところ見ちゃったんだなって思いました。

こぱんだはしょっぱいパンケーキ好きなんじゃないのかい。
きっとポワロさんだってこうやってお好み焼作ってるのだよ。
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ささやきだるだる

ペタペタの毛皮にホコリがついてもうギトギトで大変なので、
だるだるなのに落ちてるホコリをお掃除しようと思って雑巾を用意したら
背中がばきっとなりました。

サロンパスを貼って横になっていたら、
痛いの背中からじわじわひろがってお腹まで痛くなってきました。
ぎゅうぎゅうが最近大きくなってきたなって思ってたんだよね。
ポワロさんが落としていったワッフル拾っちゃったしね。

ぐぎぎぎって我慢していたら、
だるだるたちが来て、「大丈夫?」って心配してくれました。
「こういう時は軽く読めるマンガとかいいよ」って貸してくれましたけど、
こぱんだがまだ読んだことないマンガを途中の巻から貸してくれました。

「いいよ、こぱんだこれ知らないし・・・」って言ったら、
「知らないの?これはね、こういう主人公がこれしてね、なんとかって言ってね」って
お話の最初から細かく教えてくれました。

こぱんだはもう具合が悪くて静かに放っておいてほしいのに、枕元でずっと囁かれて
もっとへろへろになりました。
教えてくれなくてもいいから、一巻から貸してくれたらいいんやで。

ポワロさんのワッフルはさすがベルギーのワッフルだったけど、
ソースをつけて食べなかったらいけなかったのかな。
ソースは落として行ってくれなかったんやで。

サバァ

こぱんだはまた毛皮がぺたんとなってみずぼらしいこぱんだです。
毛皮のギトギトをきれいにするには、やっぱり油の少ないあっさりご飯が大事です。

サバの味噌煮とかいいと思います。
青魚は栄養たっぷりなのです。
ちょうど冷蔵庫に残って乾いちゃいそうな生姜もあるし、良いと思います。

こぱんだは甘い味が好きなのでお砂糖いれてぐつぐつしていたら、
スガワラ先生が
「サバミソ・・・スガワラもっとおしゃれなご飯が食べたい」って言ってきました。
「そうそう、茶色じゃないおかずがいいわよね」ってマサ☆カドさんも乗ってきました。

こぱんだはもうイライラがとまらないし、他のレシピを考えるのもだるだるなので、
適当に時間を置いてから適当にお野菜を上にのせて
「サバーのエジプト風ポトフ新鮮野菜のそよ風とともにでございます」って
適当に言って出してみました。

「エジプト・・・」
「確かにエジプトの砂漠っぽい色よね」
「エジプトだとこういう味が濃いの食べるのよね」って
適当なことを言いながらがしがし食べていました。

意外と味のわからないスガワラ先生やでって思っていたら、
「こぱんだ、これはさばの味噌煮というのだよ」
「まったくお料理の名前もしらないこぱんだだねっ」って言われました。
結局食べたんだから最初からさばの味噌煮って食べてたら良かったのにぐぎぃ。

こぱんだ、イライラするともっと毛皮がギトギトになるよ。

パンとバゲット

やる気が留守になっちゃったら、こぱんだの毛皮もやる気がなくなってしまって
またぺたぺたになってきてしまいました。
ごろんとしたいのに右を向いて寝ても左を向いてもぺたぺたして気持ち悪いのです。

ごろんとする向きが落ち着かなくてずっとごろんごろんしているこぱんだに
スガワラ先生が、
「こぱんだ、それならスガワラのおつかいに行きなさい、お釣りあげるから」
って言い出しました。
「バゲットを買ってくるのだよ」

「スガワラ先生フランスパン食べたいの?ジャムとかバターとか持ってるの?」
って聞いたら、
「ちがう、バゲット」
「こぱんだはなんて古くさいこぱんだなんだろうねっ」ってディスられました。

きっとおしゃれな言葉を使いたいだけなんだろうなって思ったので、
「こぱんだはね、フランスパンの朝ご飯よりもエッグベネディクトが食べたいんだよね」
って言ってみたら、
「エッグ・・・」
「そういうの食べてるから毛皮がべたべたでみすぼらしいんだねっ」って言われました。

スガワラ先生はまだそれは知らなかったんや。
こぱんだはちゃんとフランスパン買ってきてあげましたけど、
お釣りくれるっていってたのにきっちり取られました。

スガワラはフランスパン買ってきてって言ってないからなのだよ。

置いとくだけ

こぱんだは時々美味しいお菓子とかおかずを大事にとっておいて
あとで食べようと思って、忘れて冷蔵庫を見てぎゃひってなります。

スガワラ先生が冷蔵庫を開けたらちょうど
こぱんだがとっておいて忘れていたケーキを見つけて、
「こぱんだこれは何なんだね」って怒られました。

「食べなかったら捨てなさいよ」
「まったく何のためにとっておくんだい」
ってビリビリされました。

でも、スガワラ先生だって
お弁当に入ってた唐揚げをさしてあったつまようじとか、
柿の葉寿司の葉っぱとか、なぜだかこっそり捨てないで冷蔵庫にとってあるのを
こぱんだは知っています。
時々洗い忘れてたりしてカビカビになって捨てたりしてるのも知ってるんやで。

「こぱんだのお菓子は食べるためだけどさ、スガワラ先生だって葉っぱとかは何にもならないじゃん」
「何のためにとっておくのさ」って聞いてみたら、
「スガワラだって食べるためだよ」ってお返事がきました。
別に意味なくとってあるんだなってすぐにわかりました。
コレクションしてるだけって普通に言えばいいのに。

本当に意味なくとってあるだけだからコレクションでもないのだよ。
じゃあやっぱりとっておかないで捨てなよ。

ぶれない

こぱんだのやる気は当分帰って来なさそうなので、
こぱんだはずっとブルーな気分です。
マサ☆カドさんはだるだるはしてるけど、別に本当にやる気がないわけじゃないので、
レゴをしたりリリアンをしたり、それなりに楽しそうです。

だから本当は元気なのに、
「何だかだるいのよねえ、今日のご飯は元気がでるカレーにしてよねっ」って
言ってくるのです。
スガワラ先生も乗っかって、
「今日はチーズカレーで焼いたやつがいいねっ」って押してきます。

「スガワラ先生はお料理研究とかすごくしてたじゃん」
「さぞかし美味しいんじゃん、こぱんだスガワラ先生のカレーが食べたいよ」
って言ってみたら、
「そう、スガワラのカレーは美味しいのだよ、でも今日はこぱんだのカレーが食べたいのだよ」
ってドヤ顔でお返事されました。

こういう時って、
「こぱんだのカレーはスガワラのよりも100倍美味しいのだよ」とかって
別に思ってなくても持ち上げて上げ上げするんじゃないのかなって思ったけど、
スガワラ先生はこんな時でもスガワラ先生の才能をごり押ししてくるんだね。
さすがぶれないスガワラ先生や。

せり

やる気がやるき満々でバカンスに行ってしまったので
こぱんだはもっともっとブルーになっています。
ごろんとしたまま適当に見てて良い感じなのはやっぱり美味しいものを食べるテレビだよね。

こぱんだもみどりんにお願いして、激安グルメ海鮮丼とか
超お得VIPオムライスとか、良いな~って言いながら見ていました。
市場でマグロづくし豪華ランチなんかもすてき。

そしたら、その市場のマグロの競りの模様もやっていて、
大塚さんもいて、そこにスガワラ先生がいました。
あれって特別なニャーとかパンダさんしかやっちゃいけないんじゃないのかな。
スガワラ先生マグロほしかったのかな。

「スガワラ先生マグロのところで何してたの?」って聞いたら
「時々やりたくなるんだよねえ」って言ってました。

こぱんだは時々マグロを競り落としたい気分になんてならないのでよく分からないですけど、
スガワラ先生はお勉強の天才だから、マグロの競りのお勉強もすぐできたのかな。
何にでもぐいぐい来るスガワラ先生には向いてるかもしれない。
隣にいたニャーとパンダさんは迷惑そうでしたけど。

やる気がお休み

夜中に誰かごそごそしてるなと思ったら、やる気が荷物をまとめていました。
「ちょっとハワイに行こうと思って」って言ってました。
だるだる達がほら穴でエンジョイしてるのに、やる気が出て行っちゃったら
こぱんだどうしたらいいんや。

「なんで旅行にいくんだい」って聞いたら、
「だるだるさんたちも来てるし、ちょっとほら穴せまくなったじゃない?」
「ここはひとつ、リフレッシュしに行こうと思って」ってうきうきしてました。

「お土産買ってくるからね」って言って
楽しそうにふわんふわん飛んで行ってしまいました。
それはやる気なんだから楽しそうだし元気だよね。

やる気がバカンスに行ってしまったこぱんだは
もうますますブルーではんぺんのようにでろんとしています。
ちゃんと帰ってくるのかな。

やる気がいなくなってもスガワラ先生は全然大丈夫そうです。

新しい手口

こぱんだは美味しいものにのっかりたいこぱんだなので、
お菓子とかみんなが美味しいって言ってるものは食べてみたくなります。
テレビもみんなが面白いって言ったあとで見てみたくなります。

だから疲れるから嫌だって怒るみどりんにちょっとだけってお願いして、
ちょっとだけじゃないですけどゆっくり見せてもらっていました。
ちょっとはらはらどきどきするサスペンスが人気あるんや。

こぱんだがほうほうと頷きながら見ていたら、
ニュートン先生がそばを通りすがりに
「このパンダさんが犯人だよ」って言って行きました。

スガワラ先生だったらきっとすごく怒ってビリビリですけど、
こぱんだは結末が分かっても安心して楽しめるこぱんだなので、
気にせずに、このパンダが犯人だったら、じゃあこれはこういう事なんやでって
考えながら見ていました。

最後まで行ったら、犯人は違うパンダさんでした。
ニュートン先生はきっとわざとじゃないと思うけど、でも何だか騙されました。
しかも違う犯人を教えるなんて、ニュートン先生にしてはって何だか感心してしまいました。

でも今まで考えながら見ていたのと全然違うことになってしまって、
もう一回見るのが面倒になったので、やっぱりスガワラ先生に言ってビリビリしてもらいました。

カレー味

だるだるたちに栄養をあげて大きくしてしまったので、
こぱんだはだるだるで凶暴なパンダになってしまいました。
元気がないけどがうがうなのです。

こんな時はカレー味の何かを食べたらピリッとやる気が出そうです。
カレー味のから揚げとか炒め物とか、
とにかくカレー粉をまぶして食べてみたら良いと思います。

スガワラ先生が、
「こぱんだ、インドのパンダさんのカレー粉を買わないように気をつけなさいよ」
「微妙に美味しくないんだからね」
「スガワラは好きくないからね」って
お財布をにぎりしめてるこぱんだにやいやい言ってきました。

だるだるだったので、はいはいと思ってカレー粉を探しに行って、
インドのパンダさんがちょうどカレー粉を持って立っていたのでゆずってもらいました。

カレー粉をまぶしてチキンをパリッと焼いて食べてみたら、
なんだかいつも食べてるのと微妙に味が違って、しかも辛いのです。
美味しくなくはないけど、でもこぱんだがほしかったのはこれじゃないのです。

スガワラ先生をちらっと見たら、
「ほら言ったでしょうが」
「スガワラはいらないからね」ってドヤ顔で言われてしまいました。

確かにスガワラ先生の言う事を聞かなかったこぱんだが悪いですけど、
ときどきしか本当っぽいことを言わないスガワラ先生も悪いと思います。

スガワラはいつも本当の事だと思って教えてあげてるのだよ。
あとから事情が変わることが多いのだよ。
プロフィール

こぱんだ@ぱんだ山

Author:こぱんだ@ぱんだ山
いつ立派なパンダになれるんだろう

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